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Care Tech シンポジウム『第3回 介護テクノロジーの創りかた・使われかた』へのご参加御礼と、ご質問への回答

先日は、Care Tech シンポジウム『第3回 介護テクノロジーの創りかた・使われかた』にご参加いただき、誠にありがとうございました。
多数の皆様にご視聴いただき、盛況のうちに終了することができましたこと、心より感謝申し上げます。

シンポジウム当日や開催後アンケートで、ご視聴の皆様から多くのご質問をお寄せいただきました。
本記事では、いただいたご質問に対する回答をご紹介いたします。
今後の施設運営や業務改善、機器導入などのヒントとして、ぜひご活用ください。

セッション1

Q1. 介護業界全体に関する質問となりますが、テクノロジーの導入について、内容によるかとは思いますが、初期費用が掛かるものについては、ICT補助金の取得が前提で検討進めていたかどうか、その割合について記録としてあれば教えていただけますでしょうか?

【回答】
「令和4年度 老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進等事業 経営面での介護ロボットの導入効果の実態調査研究事業 報告書(令和5年3月 株式会社日本総合研究所)」の20~24ページに各テクノロジーについて、補助金活用が導入決め手になるかの回答がございます。
下記よりPDF資料をご確認ください。
資料ダウンロード

Q2. 事前検討した結果をAIでさらにブラッシュアップすると良いように思いました。AIをどのように活用すると良いと思われますか。

【回答】
結果にAIを使うより、事前検討段階で壁打ち相手としてAIを使うほうが良いと考えます。

Q3. 8つのアプローチのダウンロード先を教えてください。

【回答】
下記よりPDF資料ダウンロードください。
資料ダウンロード

セッション2

Q1. 当日スライド投影されていた事例の、Yさんへの8か月の介護時に、もしもテクノロジーがなかったら、当時のような睡眠の質の改善は難しいと感じますか?

【回答】
テクノロジー機器の導入がない場合でも、改善はできたかもしれません。しかし「データを集めて集計することに時間を要する」「居室の中での行動を観察できない」という状態により、個々の職員によって予測するYさんの行動や心理に相違が生じるため、カンファレンスなどにおいて明確な結論を出すまでに時間がかかってしまったのではないかと思います。

機器導入により、改善までの時間はこれまでの取り組みと比較し、段違いに早かったです。また、取り組み過程でデータがあることにより、支援チームメンバーのコンセンサスが得やすく、チームが同じ方向を向いてケアを行うことがスムーズになりました。その結果、比較的早期に睡眠状況の改善に至ったと思います。

Q2. 導入コストに関して気になりました。弊社でも毎年テクノロジーの導入検討を行っていますが、見積を取得した段階でコストが高く、実際の導入に進まないケースがほとんどです。都道府県によっては手厚い補助金が得られますが、残念ながら弊社の地域では公的な補助は期待できない状況となっています。睡眠センサや排泄センサは、どのように導入されましたでしょうか。

【回答】
費用負担については幣法人の全額負担のものと補助金活用により一部負担のものがあります。
大まかですが、以下の通りです。
 ・幣法人全額負担:眠りスキャン、トイレdiary2台、Helppad2、SCOP、VOIT、
 ・補助金活用:眠りスキャンeye、トイレdiary2台、移乗支援ロボットHug、排泄サポートリフトonbu
 ・助成金活用(北國愛のほほえみ基金):KINUAMI CARE

当初は施設負担で導入しておりましたが、近年は毎年補助金を活用し、導入しております。とはいえ、全額補助ではございませんので、施設の経済的負担は大きいのが現状です。私といたしましては機器導入の費用については職員育成(研修)費、福利厚生費といった捉え方をしております。そのため最初は補助金のタイミングを待たずに、施設負担で導入しておりました。

尚、機器導入による直接的な効果(見守り・カメラ画像・排泄通知など)のみに対しても費用対効果はありますが、現場での次世代介護職の育成費=OJT費や職員の定着率を高めるための福利厚生費として考えるとその付加価値が少なくありません。同じ費用を有料職業紹介による1名採用に投資するか、今頑張ってくれている職員にとって働きやすい職場にするために投資するか…。「採用→定着→育成」の各段階において投資が必要と考え、毎年、機器導入費を予算計上し、少しずつ導入しております。

Q3. 新しい機器を導入する際、ランニングコストや導入費用が気になります。補助金の充実化で一部追い風はありますが、導入した後に、結局使わなかったり、結局使用中止したりして、導入までに二の足を踏む場面も多いです。加算で追加される金額も大したことはないので、どうしたものか悩みます。予算の設定等は大事ですが、職員の意識、お金の工面にはどのようにやりくりしておりますか?また、これまで導入してみたら結果良かったけど、取り組むまでに一番ハードルが高かった内容はありますか?

【回答】
当事業所でも結局中止したものもありますので、お気持ちお察しします。

(以下、Q2の回答と重なりますが)
私といたしましては機器導入の費用については、機器導入費のみならず職員育成(研修)費、福利厚生費といった捉え方をしております。
機器導入による直接的な効果(見守り・カメラ画像・排泄通知など)のみに対しても費用対効果はありますが、現場での次世代介護職の育成費=OJT費や職員の定着率を高めるための福利厚生費として考えるとその付加価値が少なくありません。同じ費用を有料職業紹介による1名採用に投資するか、今頑張ってくれている職員にとって働きやすい職場にするために投資するか…。「採用→定着→育成」の各段階において投資が必要と考え、毎年、機器導入費を予算計上し、少しずつ導入しております。

また、職員の意識について、当事業所では様々な機器を導入してきたためか、新しいものを導入することに対して反対意見を持つ職員がかなり少ないのが現状です。新しい機器導入時には個々の職員が対象者や活用方法、期待される効果などについて意見を出し合い、情報共有しながら積極的に取り組んでくれています。小規模事業所ですのでみんなが意見を出しやすく、みんなで検討しやすいことが良い影響となっています。

尚、導入して良かったけれどハードルが高かったものはインカムです。
これは小規模事業所があだとなったケースで、大きな声で呼べば事業所全体に声をかけることができるため、インカムの必要性、導入目的を浸透し、その活用を促進することに苦慮しました。

また装着時の違和感により外してしまう職員がおり、使用しても声が届かず意味がない状態になってしまったり、インカムで連携する内容を精査したりなど大変でした。導入より2年程経過しておりますが、現在もより良い活用方法について検討中です。

Q4. 成功事例のご紹介ありがとうございます。テクノロジーの導入にあたっては、初期費用、ランニング費用が掛かると思います。初期費用の部分については、基本的には補助金活用を前提に導入される場合が多いのでしょうか。教えていただける範囲で結構ですので、ご教示いただけますと幸いです。

【回答】
(以下、Q2の回答と重なりますが)
当初は施設負担で導入しておりましたが、近年は毎年補助金を活用し、導入しております。
ランニングコストは施設負担ですが初期費用については幣法人の全額負担のものと補助金活用により一部負担のものがあります。

いくつかについてですが、当法人での費用負担の状況は以下の通りです。
 ・幣法人全額負担:眠りスキャン、トイレdiary2台、Helppat2、SCOP、VOIT、
 ・補助金活用:眠りスキャンeye、トイレdiary2台、移乗支援ロボットHug、排泄サポートリフトonbu
 ・助成金活用(北國愛のほほえみ基金):KINUAMI CARE

Q5. トイレダイヤリーについての質問です。導入にあたりある程度の費用がかかると思います。費用負担は入居者、事業者どちらでしょうか。理由も含めご教授いただければ幸いです。

【回答】
当施設は共通のトイレが各ユニットに2箇所設置されているのみで、各居室にトイレの設置はございません。そのため事業者の負担で導入しております。
また、もし居室設置のトイレや、共有トイレにおいても特定の方を対象として使用する場合であっても、事業者負担で導入していると思います。

理由といたしましては、排泄支援の一部である排泄状況の把握を行うための手段の一つがトイレdiaryであり、入居者様の意向で導入するものではなく、
事業者の意向で入居者様の同意を得て導入するものだからです。また、導入した一番の目的は、排泄状況を入居者様に確認する際の職員の心理的負担軽減でしたので、職員のため=事業者の負担としました。

セッション3

Q1. 業務の可視化だけでなく人員配置の改善も全施設で行っていたように見えました。人員配置に傾向はあったでしょうか?

【回答】
シンポジウムでご紹介した事例の多くは、業務の可視化から「人員配置の適正化」へと繋げております。人員配置改善の大きな傾向として、「客観的データに基づき、業務と人員の『偏り』をなくし、柔軟な体制を構築している」という点が挙げられます。

具体的には、以下の3つの傾向が見られます。

慣習・一律業務の見直しと、業務の平準化
タイムスタディ調査(業務の可視化)を行うと、特定の時間帯への業務集中だけでなく、「全員に同じように」提供されている一律的な支援や、単なる慣習として続いている業務の存在が浮き彫りになります。これらが職員の多忙感や人員不足感の大きな要因となっているケースは少なくありません。
まずはこれらの業務の必要性を根本から見直し、業務の削減や手順の変更によって大幅な時間の創出を図ります。その上で、時間帯をずらせる業務を再配置し、1日の繁閑の波をなだらかにします。「業務削減」と「業務平準化」の両輪により、本当に必要なケアに集中できる体制を構築します。

業務の整理と役割分担の見直し
各職員が本来注力すべき「直接的なケア」に専念できるよう、食事の配膳や清掃といった周辺業務の必要性や役割分担を整理します。
施設内で担うべき業務と、専門業者へのアウトソーシング等を含めて効率化できる業務を切り分け、各職員が専門性を最大限に発揮できる環境を整えます。

「テクノロジー活用」を前提とした人員配置
見守りセンサーやインカムなどのICT機器を導入することで、これまで「人の手・目」で行っていた定時巡回や安否確認等の負担が大幅に軽減されます。
テクノロジーに任せられる業務は任せ、それによって生まれた時間や人員の余力を、個別のコミュニケーションや質の高いケアが必要な場面に再配置するという考え方が主流となっています。

これらの改善は、まず現状を「知る」ことから始まります。当社では、客観的なデータで業務を可視化して課題を明確にした上で、各施設の実情に合わせた人員配置の最適化を伴走支援しております。

Q2. 施設側の受け入れ態勢構築や、勉強会の実施などにおいて、メーカー側ができることはあるでしょうか?

【回答】
テクノロジー開発に携わるメーカー様にとって、非常に重要かつ切実なテーマであると考えます。
私たちがこれまで多くの介護現場で生産性向上を支援してきた経験から、高機能な製品を現場で真に「活用」していただくために、メーカー様にご協力いただきたい3つの視点がございます。

「機能説明者」から「目的を共有するパートナー」へ
一般的な「機器選定→導入→使用方法の説明会」というプロセスでは、メーカー様は「操作方法の説明者」に留まりがちです。
しかし、現場の職員に主体的な活用を促すためには、操作方法(How)だけでなく「なぜ導入するのか(Why)」を共に語ることが不可欠です。ご利用者様の生活がどう豊かになり、職員の働き方がどう楽になるのか。この目的を、施設の管理者様とメーカー様が一体となって熱意をもって伝えることが、職員の納得感や活用意欲の向上へと繋がります。

成功事例よりも「困った時の解決策」を
介護現場はITリテラシーや年代も多様であるため、製品の操作画面(UI/UX)のシンプル化は大前提となります。
その上で現場が求めているのは、「正しい使い方」のレクチャーだけではありません。忙しい業務の中で困った時にすぐ確認できる「短い動画マニュアル」などの即時解決ツールのご用意をお願いいたします。加えて、「センサーが反応しにくい方の特徴と対策」「通信が途切れた時の復旧方法」など、うまくいかないケースの事例や具体的な対処法が共有されると、現場はより安心して機器を使用できます。

「共創」の想いを、次のアクションへ
多くのメーカー様が、単に製品を販売するだけでなく、現場の課題解決を「共に創る」パートナーでありたいと考えていらっしゃると認識しております。
ぜひその想いを、「導入後の効果を共に振り返り、次のアクションを考える」という具体的な関わりへと繋げていただきたいと考えます。定期的に活用状況のデータを分析し、対話の機会を持つことで、施設側も「お客様」意識から脱却し、共に改善を進める真のパートナーとしての一体感が生まれます。

当社は、このような想いを持つメーカー様と介護事業者が協業し、共に成長していくためのご支援を今後も続けてまいります。製品の導入や現場での活用促進でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
お問い合わせ|法人向けサービスサイト|【公式】SOMPOケア

Q3. SOMPOケア株式会社さまのタイムスタディの計測、分析のみの支援は可能なのでしょうか?

【回答】
対応可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
お問い合わせ|法人向けサービスサイト|【公式】SOMPOケア

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